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アイルランド伝統音楽

◆アイルランド伝統音楽について、簡単ご紹介します、伝統音楽というと、一般的にいうワールドミュージックという感(ワールドミュージックという言葉自体的確か否か?という疑問もあります)で、ポップス(ポピュラーミュージック)と違うようなとらえかたですが、ある意味、より密着した大衆音楽(ポピュラー音楽)だと思います。これはあくまでも全般的なとらえ方で、同じアイルランド国内でも、地域によって異なっているようです(日本でいう民謡または方言ようなもののようです)。以下は、個人的な見解・解釈と資料参考です。守安氏ほかの関連著書に詳しく掲載されています。


◆伝統とは・・・

◆ジャンルについて

◆比較(伝統音楽とクラシック)

◆ダンスと音楽

◆ダンスについて

◆アイルランド伝統音楽の魅力(自己分析)


◆伝統という言葉には、物事を引き継ぐという意味が含まれており、伝統音楽とは、口承によって伝えられてきた音楽伝承の産物という亊になる。、同じ曲でも地方により、また演奏者により異なってくる事がある(時にはタイトルさえ違ってくる)、クラシックが譜面に基づいての演奏を聞かせるとすれば、アイルランド伝統音楽ははそれとは相反するところに位置している?とおもわれる。

◆アイルランドの伝統音楽は、様々なもの(ジャンルなど)の影響を受け、それを変化・継承してきたようだ。それはスコットランドのバグパイプや、19世紀に上流社会で踊られたポルカ、イングランドのミュージックホールの歌などであり、アイルランド的というのは他からの影響を自分たちにふさわしいものに変化させてことのようだ。よってその傾向は今も続いているはずだ。となると、伝統とはその演奏スタイルかも?しれない。

◆音楽はどんな場所でも、どんな時でも演奏する事ができる、道ばたでも家の中でも、パブでも・・・どこでも、誰でもできるが、アイルランドの音楽には規則がある。基本単位である16小節の中で表現し、それをくり返す際には少し変えて演奏する。


◆ジャンル<大きくわけると2ジャンル>
 ●器楽 リールやジグやホーンパイプ、ポルカといった ダンス曲
 ●歌 無伴奏で1人で歌うことが多い


◆伝統音楽とクラシック比較

伝統音楽
クラシック
フィドル
(フィドルとヴァイオリンの違いは
演奏態度と演奏技術の違い)

基本的にはヴィブラートは使わない(一部指導している教本もあるようです)。弓をかえす時はアクセントがつく、弦を押さえる指は固定している。

ヴィブラードは必要なテクニック。弓使いは流れるよう。特別な時以外アクセントはつけない、左手は高いポジションまで移動することもしばしば。

フルート

音色は木質でしわがれた感じ、息継ぎはしばしばで、時には意図的に強調する、音域は2オクターブ。

音色は金属的で、きれいな音、息継ぎはわからないようにする、音域は3オクターブ。

ヴィブラートや劇的な表現を使わない、顔で感情を表現しない場合が多い、歌の最後はさりげなく終わる。

ヴィブラートや劇的でダイナミック表現を使う、歌詞の表現など顔の表情などで強調する、歌の最後は華やかに終わる。

◆ダンスと音楽
一般的にアイルランドの器楽の音楽はダンスの音楽で、全員参加の原則の基、楽器を演奏する人、そしてダンスを踊る人という関係で成立していたようである。していた・・・というのは今では限られた地域(クレア・西コーク・ケリー地方など)以外では聞く音楽となりつつあるようだ。ケーリーバンドとは、そのようなダンスのために演奏するバンドの事である。


◆ダンスについて(分類)

グループダンス

セットダンス
ケーリーダンス
フィガーダンス
その他

ソロ・ダンス

伝統ダンス
 (オールド・スタイル・ステップ・ダンス/シャン・ノース/他)
モダン・スタイル・ステップ・ダンス

ショーダンス

リバーダンスなど


アイルランド伝統音楽を演奏する上で、ダンスの知識は必要不可欠という事だ、常にダンスのステップを意識する必要があるようです。が、いかんせん、まだその範疇まで到達しておらず説明は困難な現状です、ダンスに関する詳しくはアイリッシュダンス団体
「CCE/コールタス・キョールトリ・エーレン」のサイトをご覧ください。1989年には日本支部も設立され、ダンスや音楽を紹介・振興活動をされています。


◆アイルランド伝統音楽の魅力(自己分析 by takakusaki)
 やっと巡りあえた・・・・というか常に追いかけていて、やっと首ねっこを捕まえたという、離さないぞ〜という感覚です。まだまだ入り口、これからがますます楽しくなりそうな音世界の玄関にたてたという思いです。この奥は相当の迷路かもしれません。わくわく感満載。
 変なこだわりかも?しれない・・・・。何故こうなってしまったのだろう・・・? 好み・嗜好といえばそれまでだが、「アイルランド伝統音楽」と呼ばれるものには、基本的にアナログ的な感覚で、なんともなごむファジーさを感じ(「空気と空間が音と馴染む」「その空間と演奏が醸し出す包み込み感」)、しかも全員参加の原則という、しかも時にスリリングで、そのパワーは自然に体を揺り動かし、更には神経を刺激するかのような繊細さもあり、けど基本はダンスチューンというとんでもなく、けどもともと人間の本能の部分を刺激する・・・というところに引かれる要因があるのでは?と思います。好きなフレーズとか共感するメロディとか、個人的に魅せられる部分が多いというのは説明できない部分ではあります。それは懐かしさとか親しみやすい部分と関係があるのかも?しれません。また、一つの曲中で違う調や音階に脈略なく突入したり、曲が終わると今度は全然違う曲をつないで演奏するなど一般の西洋音楽にはありえない展開があり、この浮遊感やトリップ感を味わってしまうとそれはそれは・・・抜けられないです。また、「シャーン・ノス」(古いスタイルの意味・ダンスや音楽にも用いられる)の歌唱スタイル(無伴奏による歌)などというスタイルも共感します。何万曲ももあるという曲の伝承と保存が急務といわれています、何も出来ないですが、知りうる限りの曲を活用し、楽しませてもらいます、また少しでも多くの方と共感できれば・・・と思います。

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